MJコース12月の学習内容

 本科-1学習内容 

 

もしもボックス広告堂々完成:ドラえもんの秘密道具「もしもボックス」の広告がとうとう出来上がりました!!足かけ4ヶ月かけて丹念に作った広告に、生徒たちは(安堵と)達成感に満ち溢れた顔をしていました。今回の広告制作で禁止されていたのは「なんとなく」作ること。どんなことばもフォントも大きさも色も画像も改行も全て「こういう理由でこう決めました」と言えるようにと指導、結果生徒たちがお披露目会で聞かせてくれた説明は、感動、の一言。たくさんの素晴らしいことばがあったのですが、ひとつだけ紹介させてください。「広告にはドラえもんを載せませんでした。もしもボックスはドラえもんの道具ではあるけど、ドラえもんを載せると子どもなんかは道具ではなくドラえもん自体に目が行ってしまう。それでは困ると思ったので」。みんな、本当にお疲れさまでした!!

 

「そして、今日も、ガリガリ君を食べた。」 「そして、今日も、ガリガリ君を食べた。」で必ず終わるお話を創作するというワークを行いました。このワークのキモは「今日『も』」と言えるためには何が起きていなければいけないか、を論理的に考えられること。そしてもちろん、創作を楽しめること。このようなワークは初めてなのか、戸惑う生徒たちもいましたが、中には「今日」を「きょうちゃん」という食いしん坊の友達の名前と捉えて創作した生徒もいました。クリエイティビティもMJならではのやり方で伸ばしています。

 

詩の音を聴く:パレスチナの詩人、モサブ・アブ・トーハさんが「パレスチナ人の今」を歌った詩を取り上げました。本人が朗読した音声(英語)を聴いてもらい、言葉の意味を考えるのではなく、「声」「音」に集中して感じたことを言葉にしてもらいました。「喋ってる声が悲しんでるように聞こえた」「最後の1文の前の空白が悲しい感じがして嫌いだった」などの感想に心が震えます。人間の言語は口承で発展してきました。とかく言葉の意味に意識が向きがちな私たちですが、声も大事な要素です。口頭で伝えるということは、「その人が伝えたい内容」を「その人の声」で発信するからこその価値があると考えています。来年度はプレゼンテーションに力を入れていく予定です。自分の声の力にもっと気づいてもらいたいです。


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MJ 本科-2 学習内容 


『三四郎』の続きを創作:夏目漱石の『三四郎』の一節を読んでその続きをグループで創作、最初はLINEに書くようなイメージで書き、次にそれを硬い書き言葉に変え、カジュアルな書き言葉とフォーマルな書き言葉の違いを実感するというワークを行いました。創作している時の生徒たちの楽しそうな顔と言ったら!彼らの笑顔を見ていると「書く」はもっと楽しく、楽しいからこそ実りあるものにできると確信します。次は「自分CM」の作成に入る予定です。

 

1945年」vs71年前」2016年にオバマ元アメリカ大統領が広島で行ったスピーチは「71年前」という言葉から始まった—という話を取り上げました。広島の被爆者の方が戦争の話をするときは「1945年」「昭和20年」などと言わず必ず「xx年前」と言うそうです(沖縄の方も沖縄戦のことを「xx年前」と語る、と生徒が教えてくれました)。「1945年」と言うのと「71年前」と言うのとではどう感じ方が変わるか、をディスカッションし、生徒たちは「『71年前』というと本当にそういうことがあったんだな、と実感できる」「『71年前』とおばあちゃんが言えば、この人が若かった時だな、とわかる」「1945年・昭和20年と言った方が悲しい、心が痛む。数字が具体的だと思うので」などと言っていました。同じ事実でも伝え方が変われば印象も変わることを、様々な形でこれからも学んでいきます。

 

パレスチナの詩を聴いて考える:パレスチナの詩人、モサブ・アブ・トーハさんが「パレスチナ人の今」を歌った詩を取り上げました。本人が朗読した音声(英語)を聴いてもらい、言葉の意味を考えるのではなく、「声」「音」に集中して感じたことを言葉にしてもらいました。伝えるということの身体性をわかってもらいたいからです。最後に「もしもトーハさんに一言だけことばを渡すことができるとしたら、何と言う?」と尋ねたところ、「家族が無事だといいですね」「母と再会できる事を願います」「明るくなくていいので、少し落ち着いてください」といったものから「美味しいものを一緒に食べましょう」「戦争は止められないよ」まで、色々なことばが出てきました。一人ひとりの個性がつまった美しいことばたちを、今年もたくさん引き出していきたいです。


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