LAMJコース5月の学習内容

LAMJ-B

事実と意見:目の前にある情報は事実か意見か。この線引きができることは考える力の基本でもあり、今の情報氾濫社会を生き抜く必須の力でもあります。今月は事実と意見を見分けるクイズをやり、その延長で「色」についても考えました。同じものを見ていても「黄色よりの白」と言う人もいれば「クリーム色」と表現する人もいる。果たして「色」は「事実」と呼べるのか—今月もおもしろい考えがたくさん出ました!

 

朝日中高生新聞:テキストとしている朝日中高生新聞を毎週さまざまな角度から主体的に読んでもらっています。いちばん好きな記事は?いちばんどうでもいいと思う記事は?「この話、知ってます!」と先生に言ったらほめられそうな記事は?新聞に使われている色の中でいちばん好きなのは? どの問いにもしっかりと理由を言えるよう指導しています。

 

ランゲージ・アーツ:ランゲージ・アーツとは、分析と議論を重ねることで手に入る「言葉の技術」のこと。LAMJ-Bではランゲージ・アーツ入門として「筆者は誰に向けて書いているのか」「筆者は、読者にどうなってほしいと思っているのか」という2点を考えてもらいました。読み手としての自分の立場と、書き手としての筆者の立場を行ったり来たりすることで深まる理解、刺激される想像力。そしてそこから見えてくる言葉の技術。「国語」とはかなり違うアプローチで、少人数だからこそ習得できる言語化力、言葉の力をつけています。



LAMJ-A


事実と意見、アップグレード版LAMJの前身「MJコース」の頃から、目の前の情報を事実・意見に分けることは生徒たちの嗜みのひとつ。上級コースですから、事実と意見の線引きも難易度をあげて学習しました。テキストとしている朝日中高生新聞から色々なタイプの文に注意を向け、それぞれ事実なのか意見なのかディスカッション。細部まで目を光らせ、精緻な、素晴らしい話し合いができたと思います(すごい)。新聞記事がいかに「意見」だらけか気づいてくれたかな。

 

マインドフルネス大実践:朝日中高生新聞で「ストレス」が大々的に取り上げられていたことから、ストレス軽減法の一つである「マインドフルネス」を授業で実践してもらいました。価値づけをやめて物事をあるがままに受け入れるというマインドフルネスは、実は事実と意見の線引きができるとやりやすいのです。最後に生徒たちに「世界中の人がフツーにマインドフルネスができるようになったら何が起きる?」と尋ねたところ「人々の共感力が高まる」「相手に対して何も思うことがなくなって、結婚率が下がる」「皆が事実と意見の区別がつくようになるから、逆に新しい形の意見が生まれて、今の状況とあまり変わらないと思う」などの答えが。感受性豊かにたくさんのことを考えていることが伝わってきました。

 

読者を驚かせる「言葉の技術」:ランゲージ・アーツ、今月は、江國香織の短編を題材に「Aだと思っていたのに実はAじゃなかった」と土壇場で読者を驚かせる技術に着目しました。相手を引き込んで綺麗にどんでん返しをしてみせる技術は、作文やプレゼンをレベル上げしてくれます。そんな技術を皆で話し合って探し、これだ!と思った技術を自分の文脈で応用・実践。そうしてできあがった文章の「驚かせ力」の見事なことと言ったら!伝える力とは、考える力と言葉の技術のせめぎ合いです。その両方を今月もしっかり学びました。

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